最近、毎日水槽を眺めては癒されている私です。
寒い時期になり、北国に住んでいる私はストーブを室内温度20度になるように常に電源を入れて過ごしております。
冬は本来熱帯に住む水槽の魚たちにとっても厳しい季節です。
そこで水槽には専用のヒーターを設置しなければいけません。
ここ最近散財を続けてきて言うのもおかしな話ですが、可能な限り安く水槽用ヒーターを購入したい…。
でも、ヒーターは水槽の魚やエビ、水草など生き物にとっての生命維持装置です。
ケチって粗悪品でも購入して使用し壊れてしまった場合、朝起きたら生体が全滅なんてことも起こります。
濾過装置や照明が壊れたところで、気付いてから変えればいいだけの話ですが、ヒーターは壊れてからじゃ遅いのです。起動しなくなっただけならば早めに気づければ生体が助かるかもしれません。でもヒーターの壊れたエピソードを拝見すると「壊れて水温がお湯になって茹でられていた」なんて話も散見されており、そうなると水槽の中の生き物は水草含めて全て全滅でしょう。
水槽用のヒーター選びにおいて、妥協は許されないのです。
そのため、中国メーカーのヒーターは危険だという意見が散見されます。
安心の日本メーカーを選ぶべき!
間違いなく無難でしょうが、私にとって日本メーカーの水槽用ヒーターはどれも微妙でした。
日本メーカーのヒーターを選ばなかった理由
私の水槽は魚の他に多くのチェリーシュリンプ、ミナミヌマエビ、ビーシュリンプといったエビたちが生活する空間です。
30cmハイタイプ(高さ40cm)、水量32Lの水槽にはエビだけでも30匹を超えるエビたちが生活してます。
そして、その中には小さな稚エビが生まれてるのです。
そんな小さな稚エビのために、外部フィルターに吸い込まれないように吸水パイプにはストレーナーも装着するほど工夫をしてます。
ヒーターも考え方は同じで、熱源に触れないようにカバーが付いている商品が多いのですが…
GEXさんのヒーターだと、カバーの隙間が広いので、そこからエビが侵入してエビが死にそうです。
テトラ (Tetra)さんのヒーターも同じ理由から却下です。
カバーがガバガバなので小さな生体は通過できてしまいます。
日本製でカバーレスの商品は存在しないのか…
そう諦めかけた時に、寿(コトブキ)工芸さんにありました!
こちらはサーモスタットを別途購入するモデルです。
サーモスタット不要で26℃をキープしてくれるヒーターも販売してました!
しかし…
お値段もそれなりにお高いですね…
サーモスタット不要のモデル「ツ-ウェイオートSP 110W」は価格は比較的安いものの、水温は26℃をキープするとのことで、個人的にはエビ飼育において26℃は少し温度が高い気がします。
理想は24〜25℃をキープしたいところでした。
エビ飼育は水温が低くても問題ないし、何より冬場のヒーターは電気代が高いので少しでも安く抑えたい狙いがあったのです。
部屋の温度は19〜21℃(外出時でも16℃以上)なので、気持ち温めてくれれば良い程度の出力を欲している私としては26℃キープは正直いって設定温度が高すぎると言わざるを得ません。
そうなるとサーモスタットが別途必要なモデル一択になるのですが、個人的には配線がゴチャゴチャするのがとても嫌でした。
温度管理ができるサーモスタット不要の水槽用ヒーターが欲しい…
そんな時に検索に出てくる中国製メーカーの水槽用ヒーター。
見た目も黒くて目立ちにくい。温度がデジタル表示ですぐにわかる。何よりサーモスタットが一体になっているのでスマートです。
でもね、中華製だよ?
中国のメーカーなんて信じられるの?
そう思いましたが、
日本メーカーの水槽用ヒーターも原産国は中国なんです!
日本メーカーも中国製なんです!
更に言えば、私が愛用している
iPhone14Proだって中国で製造されてるんです!
世界の工場中国ですよ?
ピンからキリまで工場があると思いますが、中国製=粗悪品というのは過去の話です。
中国メーカーは危ないという固定概念から抜け出す時です。
私は意を決して中国メーカーの水槽用ヒーターに手を伸ばしました。
水槽用ヒーターの選定
さて、覚悟を決めて中国メーカーの水槽用ヒーターを買うことにした私ですが、選べる幅が広くなった分、更に選定が難儀しました。
私が欲しい水槽用ヒーターの条件は下記の通りです。
- カバーレスであること
- ブラックで統一されていること
- コンパクトであること
- 消費電力が低めであること(50〜100W)
- ある程度のレビュー(実績)が確認できること
エビ水槽で稚エビがたくさんいる(予定)なので、カバーレスで稚エビやオトシンクルスなど張り付く生体が触れても火傷しないことは必須条件です。
ヒーターが白色だなんて目も当てられません。悪目立ちすること間違いなしです。よってヒーターの色は黒色で統一されていて少しでも目立たないことも重要な条件でした。
そして目立たないためにも少しでもコンパクトなサイズが望ましかったです。縦に細長いのと太くて短いヒーターであれば細長いヒーターを選びます。理由はハイタイプ水槽なので縦には若干の余裕がありますが、30cm水槽ですから幅には余裕がなく圧迫感が生まれてしまいます。その為、できれば細長いタイプなのが望ましく思います。
消費電力に関しては正直難しいラインでした。
消費電力が低すぎると常に最高出力で稼働してしまう為、早期故障の原因に繋がってしまいます。しかしながら余裕がありすぎても万が一故障して加温し続けてしまった場合、確実に水槽内の生体は死んでしまうわけです。よって設置予定の水槽の水量32Lをギリギリ温められるかどうかの出力を探しました。我が家は基本的に室温は通常19〜21℃、就寝時17℃以上、外出時15℃以上をキープしてます。つまり、ヒーターが頑張って水温を上げなければいけない温度幅は通常時で4℃前後、一番出力を必要とする外出時で10℃くらいでしょうか?
ほとんど外出する事もないですし、外出する時も基本的には17℃は下回りませんので8℃程上げられれば良いのです。
ちなみに計算式を用いると、私の水槽(32L)の水を1時間で1℃上昇させなければいけない場合、ヒーターの必要電力は約37Wでした。
放熱ロスも含んだ計算でも必要電力は42Wです。
↑上記サイトにて簡易計算ができます。
室温が低く、水槽内の水温と差があった場合には冷える時間が加速しますが、それを加味しても50Wだと1時間で1℃上昇させることができる最低ラインだということがわかります。
逆に言えば、50Wだとどんなに頑張っても32Lの水槽をお湯に変えることはできないということです。
室温が低い場合には不安になる出力ですが、部屋が極端に低くならなければ問題のない出力だということがわかります。
参考までに30分で温めるのに必要な出力は74W、放熱ロスを考慮すると79W必要です。
100Wのヒーターを用いた場合は約20分で1℃温度を上げることができる計算となります。
1時間で3℃の温度上昇です。100Wだと常に加温した場合ジワジワとお湯にすることが可能な気がします。なので、100Wの出力は万が一を考えるといらないけど、50W以上は欲しいということが確認できました。
そんな万が一を考慮はするものの、故障しないことが一番です。
故障頻度の多さや使い勝手、壊れた場合はどうなるのかについてはレビューを確認してできる限り壊れにくそうなのを選びます。
結果、こちらの水槽用ヒーターを購入することにしました。
さすが中国!おそらくはOEMでいろんなメーカー名で販売されてます。
正直、どこから購入するのが良いというのはわかりません。
私は下記のブランドから購入しました。
おそらくは同じ見た目ならば製造元も同じです。
こちらのリンクから探して最安価を購入すると良いでしょう。
中華ヒーターをレビュー
使用感含めてお伝えしたいと思います。
箱の中に入っていたのは予想していた通り、極めてシンプルなもののみ…
・ヒーター
・キスゴム×2
・説明書
以上です。
様々な用語で解説があったのでグローバルに販売されているのでしょう。
ステンレスが黒く塗装されているような形状です。
キスゴムが外れて落ちても大丈夫なように底部分はゴム状になってます。
温度設定のボタンは極めてシンプルに1つのみです。
ボタンを押して設定温度を決めます。
設置場所を検討していたときの写真です。
ハイタイプ水槽だから余裕がありますが、高さ30cmでも装着は可能そうです。
しかし、盛り土していたりしてソイルに高さを出していると厳しいかもしれません。
意外と長い…
装着場所を考慮する時には、水流が当たる場所に置くのがベターでしょう。
水草の影に隠して設置しようとも考えましたが、そうなると水草で水流が緩やかになっているところに設置することになってしまうので水槽全体が温まらない可能性があります。
水草のところだけ高温域になってしまう可能性があるならば避けるべきです。
設置後の様子です。
水温の設定は23℃にしました。
なぜ、目的水温の25℃にしなかったかと言いますと…
別の水温計で測ったら23℃設定にしているのに25℃近くあったからです。
誤差:1.5〜2.0℃
これを大きいと捉えるのか、小さいと捉えるのか、人により判断の分かれるところでしょう。
他に水温計がない方からすると許容できない範囲かと思います。
※販売業者に問い合わせてみた結果、誤差2℃は正常の範囲との事でした…さすが中国!
その別の水温計とやらが間違えている可能性もありますが、私には3つ目の水温計があるわけでもないので、断定することはできませんでした。
ただ、温度がヒーターの水温計で22℃になるとヒーターが作動して23℃で切れます。
説明書には設定温度よりマイナス2℃でヒーター作動と記載されていたので、もしかすると24℃に限りなく近い23℃なのかもしれません。
まとめ
中華製の水槽用ヒーター、値段の割にとても高性能だし、しっかりと機能してくれてます。
オトシンクルスが近寄って休むくらいには近くも熱くなっているということもなさそうです。
- 32L水量で室温が低すぎなければ50Wヒーターでも問題ない
- 中華製ヒーターも十分に機能している
- 水温の誤差はあるかもしれないので別で計測は必要
- 生体が火傷する心配もない
今や日本メーカーにこだわる必要もなさそうですね。
日本メーカーも中国製で日本製ではありません。
個人的には大満足の買い物でした。
後日談~故障しました~
すごくいいねこれ!ってべた褒めした記事を作成した僅か3日後…
動画の通り、見事に壊れました。
褒めた途端にこれだよ!!
「88」というエラーは何を現わしているのかがわからないため、販売業者に
「これは何を示すエラーですか?」「どうやったら直りますか?」
と確認の連絡をしてみました。
結果、何を示すエラーなのかは教えてくれませんでしたが、新たな新品を無償で送るとの事で連絡をいただきました。
中国の業者は問題に対して対応時間をかけるよりも、新品を送ったほうが顧客が黙ると思っている節があると思います。
とりあえず、水槽から取り出してコケに覆われていたので、苔を取り除きます。
その後、もう一度試しに水槽に入れてスイッチを何度かオンオフを繰り返してみたら、無事に復活しました。
その後、結局は時間が経過して再び同じ症状で動かなくなったので、届いた新品に付け替えました。
現在はエラーも起きずに問題なく動作中です。
おそらくですが、商品に問題があるわけではなくて…
ワット数が不足していたために起きたオーバーヒートなのではないでしょうか?
オーバーヒートというよりも、連続起動によって安全装置が働いただけの可能性がございます。
私の使用しているのは50Wのタイプでして、理論上でもギリギリです。
常にストーブとエアコンを併用して温めているとは言え、北国で夜は設定を下げていた関係上負荷が大きかったと予想してます。
※ただ、夜間に確認してみても常時ヒーターが起動しているようではない気がします。
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